Green Card ニュース

アマチュアサッカー情報を中心に結果速報や進路情報を掲載

猛暑日!知らなかったじゃすまされない、熱中症本気で予防するならこれ【スポーツ選手8つの対策法】

(この記事は再掲です)

今年も暑い夏がやってきました!

暑くてもサッカーの練習に明け暮れるジュニア選手を熱中症にしないための対策をまとめました。症状が出てから後悔しないよう、夏本番前に予防について今一度学んでおきましょう。

熱中症は重症になると意識障害を引き起こします。命を失う場合もあります。怖い熱中症にわが子をさらさないために、保護者にできる努力は何でしょうか。

そのことを考えるためには、熱中症になってしまう要因を知る必要があります。

参照:気象庁

熱中症の要因は3つある!

熱中症は、気温が高ければなるというものではありません。熱中症には3つの要因があります。そのうちの1つ以上を満たしてしまうとき、熱中症発症リスクは上がるとされています。

要因①:暑い!

気温、湿度が高く、風が吹かない状態が要因①です。

風は重要な役割を果たします。皮膚を空気が通り過ぎることによって汗を乾かし、その際の気化熱で体温を下げてくれるからです。

体育館でフットサルの練習をするときには、休憩時に扇風機などを回しているチームもあります。外でサッカーの練習をしている時にも、風が吹いていないようなら要注意。熱中症になりやすい状態になっています。

要因②:だるい…

下痢などの体調不良により、もともと脱水症状を起こしている場合や、低栄養状態、寝不足が要因②です。

夏は食欲が落ちるため、おかずの少ない麺類が増え過ぎることによる低栄養状態に陥りやすい季節です。夜更かしによる寝不足、冷たいものを食べすぎてお腹を壊している状態がこれに当たります。

要因③:疲れた…

屋外での激しい筋肉作業や、長時間の屋外作業が③に当たります。選手だとトレーニングや試合、保護者の場合は観戦が③です。

水分補給ができない状態が長く続くのも、要因③に当たります。保護者世代は「部活中は水を飲むな」という指導を受けた世代の方がほとんど。大変危険な状態でスポーツをしていたということになります。

「暑い」「だるい」「疲れた」が三拍子そろってしまうと熱中症を発症する可能性は限りなく高くなります。要因の対策が必要です。

熱中症にさせないための8つの対策

要因①対策:体温を上がらせない工夫

サッカー少年は、炎天下がお約束です。太陽を遮るもののないグラウンドは当然で、試合会場には木陰すらないことも当たり前のようにあります。

ですから、太陽に当たりすぎず、体温が上がらないための工夫が必要になってきます。

1・気化熱を利用する「水かけ」

皮ふから水分が奪われると、体温は下がります。子どもたちで水の掛け合いをするのも楽しい思い出になるでしょう。

力の弱い低学年選手でもきれいに水を出せるボトルがあります。

hureaこちら

このボトルは「飲み口に直接口が付かない優れた衛生面」と「ふたを締めなくていい使い勝手の良さ」が特徴です。水かけ用として使うのはイレギュラーな方法なのですが、これを持たせると必ず子どもたちが水かけをしあうという逸話のあるボトルです。

実際、飲むにも楽ですので、一石二鳥の使い方ができます。

2・風がないなら、起こそう!

休憩時に使える、簡易扇風機もあります。実際の風力は扇風機には劣りますが、肌を水で濡らしてからこちらを回すと、結構な涼しさが得られます。

お勧めは、首の後ろ。首の後ろを冷やすことで、熱中症で一番怖い「中枢神経が温度調節できなくなる」ことを防ぐことができます。

首の後ろを冷やすなら、保冷剤もおすすめです。アウトドア用のものは凍らせるのに時間もかかりますが、冷たさも長持ちします。

ロゴス 保冷剤 倍速凍結氷点下パックM 81660642

3・太陽光をシャットアウト!

直射日光が当たると、その部分の温度は上がります。実際の気温よりも高い温度になります。人体の表面が何度になるかは見つけられませんでしたが、外気温が31℃でも、直射日光の下ではマンホールのふたは64℃、車のボディは80℃になります。

チームで許可されているなら、日よけ付きの帽子は最も有効です。

観戦している保護者も、太陽光はシャットアウトする必要があります。日焼け止めは当然の事、防具を忘れないようにしてください。

要因②対策:栄養と水分で満たしておこう

4・水分不足は即熱中症の元!

人間の体はほとんどが水分です。成人で60%、ジュニア選手世代だと70%~75%が水分です。

体重の2%の水分が失われると脱水症状になり、4%で頭痛やめまいを覚えます。6%で汗が止まり、体温が上昇し始めます。

暑い日なのに、急に汗が引いたと思うのは、実は6%近く失われている状態なのです。特にサッカーをしているジュニア選手は、水分補給に気を付けなければいけません。

スポーツには運動強度があります。日本体育協会の「運動強度と水分補給の目安」によると、サッカーは運動強度が75%~100%で、1時間以内の水分補給量の目安は競技前なら250ml~500ml、競技中の給水は500ml~1000mlが目安です。

15℃までが飲料の温度としては最適ですので、クーラーボックスの使用もおすすめです。

下の写真は今の時期コストコで飛ぶように売れると言われているクーラーボックスです。容量が約58Lと2Lペットボトルも余裕で入る大きさです。うたい文句は「氷が5日間溶けない」!本当かどうか確かめたくなりますね☆

ku-ra-bokkusu

参照サイト:時事通信社

5.早く起こす

睡眠不足も熱中症の原因です。しかし、夏休みの睡眠不足を直すのに「早寝早起き」はもう時代遅れだそうです。

小児科の先生に聞いた話ですが、今の子どもは「早起き早寝」でないと、睡眠リズムの狂いは治らないそうです。

スマホやゲームの画面のブルーライトは、脳を刺激し、交感神経を活発化させて睡眠の質を落とします。それを防ぐには、心を鬼にしてまず「早起き」をさせ、夜の時間帯に睡眠の質を上げる副交感神経を活発化させる必要があります。

■水分不足も「眠気」の原因

夏に陥りやすい症状の一つです。

人間は体重の6%近い水分が一気に失われると体温上昇に陥り、熱中症になります。ところが、夏に起きる現象のもう一つが、徐々に水分が失われる現象です。

「夏痩せ」は、多くは体内の水分が徐々に失われている状態を指します。徐々に6%の水分が失われていった場合(体重30㎏の子どもなら、600gの体重減)、頭痛、よろめきなどのほか、脱力感や眠気に襲われ、情緒不安定になります。

夏、お子さんがイライラしていたら水分が減っているせいかもしれません。空調の効いた部屋にいると、汗が出ないため水分を摂る習慣のないお子さんもいます。普段から、冷えすぎていない5℃~15℃の温度の水を飲ませましょう。

参照サイト:SUNTORY

6・塩分を忘れずに摂ろう

熱中症のタイプのひとつに「熱痙攣(熱けいれん)」というものがあります。熱痙攣とは、筋肉がぴくぴくしたり、攣ったりという症状を起こしてしまうことです。このタイプの熱中症は、塩分不足が原因です。

汗や尿は、体から水分と塩分を排出します。人間の血液は0.9%が塩分です。血液中の塩分が少なくなると、骨の中に含まれている塩分が放出されてしまいます。塩分が欠乏することにより立ちくらみや脱水、だるさ、眠気、血圧低下が起こります。

塩分が不足すると体内のpHが酸性に傾くため、疲労の抜けも極端に悪くなります。塩分タブレット、スポーツドリンク、塩をなめるなどして対策しましょう。

7・おかずをちゃんと食べさせよう

麺類や穀類などの主食は炭水化物で、主に体を動かすエネルギー源になります。ところが、人間の体はエネルギーがあればそれでよいというものではありません。

筋肉をきちんと動かすためのビタミンやミネラル、疲れた筋肉を修復するためのタンパク質(アミノ酸)、細胞膜をしっかりさせ、衝撃に強い体を作るための脂質など、様々なものが必要です。

サッカーは激しいスポーツなので、血液中の鉄分も多くないと「バテる」という現象が起こりやすくなります。

夏は暑いので、保護者の方もできるだけ短時間で調理は済ませたいところ。給食もない夏休みだからこそ、少し栄養には気を配ってあげましょう。

要因③対策:長時間の練習には注意が必要

8.子どもに熱中症について教えよう

「熱中症」という言葉を知っているからと言って、どうしたらよいかを知っているとは限りません。実際、「暑いところにいると熱中症になるんでしょう?」くらいの理解です。

練習中、体の不調を感じたらコーチにすぐ言えるか、休憩中は日陰に入ることができるか、給水の際に体を濡らして冷やす配慮ができるかなどの「自衛」が熱中症から身を守ります。

練習中には、保護者はいないことがほとんどです。コーチも、大人数の全員には目が届かない場合があります。発症してから気が付くのでは遅い場合もありますので、お子さんの自覚を促しましょう。

保護者も「自衛」!紫外線対策

これは特に女性にお伝えしたいです。「紫外線対策?必要ない」と思う方は、心が10代です。でも、心は10代でもお肌は10代ではありません。紫外線は危険です。

紫外線は肌表面で活性酸素を生みます。活性酸素は肌細胞を刺激し、メラニン色素を出させると同時にコラーゲンを生成する組織を破壊します。メラニン色素が蓄積するとシミになりますが、コラーゲンを破壊されると肌は張りを失い、皺やたるみの原因になります。

日焼け止め、帽子、日傘は絶対に持ち歩きたい三種の神器です。長時間の観戦になる際は、衣服もUVカットのものを着るのがおすすめです。

熱中症と紫外線対策をしっかりして、今年の猛暑も乗り切りましょう!

次のページ「もしかして熱中症?食中毒?サッカー少年の夏のトラブルを重症化させないための4つの対処」はこちら

最後に

熱中症になったことがあります。真夏の長瀞の巨大迷路の中でした。水分は摂っているつもりだったのに、急にずしんと足が筋肉痛のように重くなって、その次にめまいが来ました。塩分不足による熱痙攣でした。

熱中症は、初期症状の段階で手当てをすれば、大事にならずに済むものです。

楽しいはずの夏が、残念な夏にならないように、栄養補給、水分補給、十分な睡眠、自衛対策をしっかりして乗り切ってください!

photo:uyht

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。2023年1月からメディア部門責任者。ジュニアサッカー応援歴17年。フロンターレサポ(2000年~)

元少年サッカー保護者、今は学生コーチの親となりました。
見守り、応援する立場からは卒業しましたが
今も元保護者たちの懇親会は非常に楽しいです。

お子さんのサッカーがもたらしてくれるたくさんの出会いと悲喜こもごもを
みなさんも楽しんでくださいますように。

コメント欄

*

※ファイル添付機能が使用できるようになりました。推奨ファイル形式:png、jpg|PDFやExcelファイルは「[email protected]」宛にメールにてお願い致します。

Return Top