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【みんなのトレセン】トレセン選考会に合格するためのトレーニングを聞いてみました(初級)

ジュニアサッカーNEWSでは、全国各地からトレセンコーチ・チーム指導者にインタビューに応じていただきました。インタビューをまとめて「みんなのトレセン」シリーズをお送りしています。

「トレセンに合格するのによい練習って何なの?普段の練習だけではいけないの?」

今までにインタビューさせていただいたすべての指導者の方が口をそろえて言うのは「トレセンがゴールではない、トレセンをゴールにしてはいけない、トレセンはお受験ではない」ということです。トレセンに合格することは、「サッカーがうまくなる」道の途中にあるものです。トレセンの合格方法を学ぶことは、サッカーがうまくなることに一歩近づく、という意味だととらえていただけたらと思います。

選考会に挑戦するのは、子供にとっては一つハードルを上げること。どうせなら成功体験にしてほしいとお考えの保護者のために、トレセンに合格するにはどうしたらいいのか?有効なトレーニングはあるのか?について全国各地の指導者・コーチの方々にインタビューを行いました。

※下記の意見は、サッカー協会の示す公式な見解ではありません。
あくまでも一つの意見として参考にしてください。
また、サッカー協会へのお問い合わせ等はお控えください。

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インタビューのご紹介の前に、お子さんの身体能力を客観的に把握しましょう。

お子さんの身体能力は高いですか?

「身体能力」という言葉を聞いたことがありますか?また、あなたのお子さんは身体能力が高いか・低いかはご存知ですか?

スポーツの現場で「身体能力」というと、次のことをさします。
・体格(高身長をはじめとする)
・筋力、持久力、柔軟性など体にもともとある能力

つまり、生まれながらにして筋肉質で周囲の同年代のお子さんよりも生育が早く、比較的大きくあれば「身体能力が高い」と言われます。

スポーツを何もしていないのに、握力が強い子、上体起こしの成績が優秀な子はそれぞれ生まれつき「筋力が高い子」「柔軟性に優れた子」となります。身体能力とはこうした部分です。

すばらしいテクニックやよいパフォーマンスは身体能力とは区別され、「運動能力」と区分されます。

テクニックやパフォーマンスをすべて剥ぎ取り、お子さんを客観的に見たときに、
・同世代の子よりも体格が良い(高身長、筋肉質)
・柔軟性に優れている
・筋力がある
・持久力がある

この4点についてはどうでしょうか。

この4点を満たしていれば、「身体能力が高い」といえます。満たしていない場合は、「身体能力が高い」といえません。

「身体能力が高いとトレセンには選ばれやすい」のですが、「それだけでは将来的に生き残れない」という事実があるようです。

身体能力が低かったら?

もしかしたら現時点での選考はうまくいかないこともあるかもしれない。ただ、体格は年代で変わる。それは「今ではない」というだけの話なので焦らずに運動能力を伸ばそう。

大事なのは、ちゃんとした技術を身に着けること

指導者
ちゃんとした技術を身に着けること。しっかりとした技術を身につける。身体能力に頼らずに。背は大きくならないし、体は大きくならないけれど、技術は練習すればついてくるから。

今、身体能力が低くても悲観することはありません。逆に、今身体能力が高い場合は慢心してはいけません。身体能力はトレーニングや環境によって年齢が上がるにしたがってアップすることができるものです。

トレーニングをしてきた身体能力の高い子と、
トレーニングをしてこなかった身体能力の高い子では、
どちらが残れるかは歴然としています。

それでは、コーチたちにうかがったトレーニングをご紹介します。もちろん、トレセンに受かるのが目的ではなく、「良いサッカー選手になる」ことについて有用なトレーニングばかりです。お役立てください。

ボールから逃げない

チーム監督
プレー自体は思い切りやってほしい。ボールから逃げないなど、普段の練習で一生懸命やってほしい。
トレセン選考コーチ
ボールを持った時の緊張感、視野、ボールを持った時に落ち着いて行動できているか。得点できたか、活躍できたかではない。
指導者
「ボールに出会いに行きなさい」と小学生には指導する。いろんな意味がある言葉だけれど、ボールを奪いに行くのもそう。

パスコースを作るのも、ボールに出会いに行っているということ。声を出すのも、ボールに出会いに行くこと。コーナーキックでも蹴る側でなくて受ける側に行く。コーナーをける子は蹴るだけで終わり。ボールを受ける側では自分が受けて何かをプレーできること。

ショートコーナーでもいいから、ボールを受けに行く。声も出ている、ボールも触れる、コーナーは受けるほうがいい。自分からプレーが始まる。ボールと離れ離れになってしまったらサッカーではない。

ボールに触るところから選考は始まるので、ボールに対して腰が引けていては選考の対象になりません。

このようにみられることもあるようです。

トレセンコーチ
自信のない子は技術が足りない子。自信を無くしているのはチャレンジしないということに現れる。

ボールから逃げるとどんな印象?

自信がない、プレーに参加する気がないとみなされる。ボールに触るところからサッカーは始まる。

基礎練習・基本動作

トレセンコーチ
50m走ではなく、30m、20m。フィジカルは見る。
トレセンコーチ
基礎的な走力を知っておくことも大事。 トレセンには大会があるから、育成の目線ではなく、大会とかで勝たないといけない。だから選考時点で背が高かったり足が速かったりすることが大事になってくる。
指導者
基礎練習は大事。インサイドにちゃんとボールを当てたりなどの基本動作、トラップ、ボール運びなどはどんな状態でもできるように。どんな場所にボールが飛んできても、足でしかトラップをしない子もいる。

50mでは少し長いのでは、という声が多数でした。試合で使うのは20m、30mなのでそれを計測するという地域が多いようです。走力の計測自体ない、という地域もありました。試合の中で見るようです。

ボール扱いは試合の中で見るところが多数のようですが、リフティングを計測するところもあります。リフティングの計測には、しかし大きな理由がありました!

リフティングを見るのには理由があった!

トレセンコーチ
リフティングはプレーにあんまり関係ないと思われがち。だけどリフティングは個人の努力でいくらでも伸びる。だから、個人の努力ができているかどうかを知るために選考メニューに入れる。

ゲームの点数ではあまり評価がつかなくても、リフティングの回数が上の子は向上心がある、努力しているという指標になる。伸びしろ枠として参考になる。

指導者
リフティング。いろいろな体の部分を使ったリフティングがのちのちトラップに生きてくるだろう。

リフティング=ボール扱いのうまさ、という指標よりはリフティング=その子の努力の指数、というのを測るために見る地域がありました。

また、足だけでなく体中のいろいろな部分を使うことによってのちのちのボール扱いのうまさにつなげることができるという意見は見逃せません。

トレセン選考会におけるリフティングは?

サッカーに対する向上心、伸びしろ枠を見る意味もあった!

大きな声を出す

指導者
名前が分からなくても 背番号を呼んで、周りの選手を動かすこと。プレーに関しては失敗してもいいから 声掛けてチャレンジを。後悔しないようにたくさん走って いろいろなところに顔を出すことを心掛けて。J下部のセレクションでも同じところを見られてる。
指導者
大きな声を出す。おすすめの声掛けは「ヘイ、パス!」「プロがやるようなGKコーチング」「~~守れ!」プロのサッカー選手がおしゃべりしているみたいに、どんどん言葉でコミュニケーションをとってボールをゴールにつなげる意識を持つといい。

  声を出したら逆効果、になることは?

指導者
あまりない。声が出る選手は目を引く。FP(フィールドプレーヤー)も声が出せる子が注目される。

もらう声、味方を助ける声(今フリー!、右あいてる!など)が有効。鳴り物と同じで、鳴らなければ見てもらえない。注目を集めてプレーが雑だと意味はない。だが、注目を集めてプレーが丁寧だったり、そこで良いパフォーマンスがあればよい評価が得られる。

声を出すのは注意を自分に引き付けることです。声を出すことについてはこんな意見もありました。

指導者
声を出すのはチームの問題だと思う。チームで間違ってもいいから声を出せと言われているのか、黙っとけと言われているのか、それによって違う。間違ってもいいといわれている子は、間違ったら修正してもらえるだろう。そのチームでの姿勢がトレセン選考会で出るだけ。

声出しにおいても、トレセン会場で急にできるようになることはなく、普段からの習慣づけが大事であるようです。

声出しは何のためにする?

プレーに参加する意思を表すもの。普段からの習慣づけが大事!

トレセンの入り口に入ったら、次はどんどんと上に続くピラミッドを上っていきたい選手向け
★中級者向け・トレセン選考会に合格するためのトレーニング
自主練でできることは少ない
コミュニケーション能力を高める
サッカー脳を育てる
1つ上のカテゴリーを目指せ!

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寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWS統括編集長/事業戦略部水下 真紀
Maki Mizushita
群馬県出身、東京都在住。フリーライターとして地方紙、店舗カタログ、webサイト作成、イベント取材などに携わる。2015年3月からジュニアサッカーNEWSライター、2017年4月から編集長、2019年4月から統括編集長/事業戦略部。2023年1月からメディア部門責任者。ジュニアサッカー応援歴17年。フロンターレサポ(2000年~)

元少年サッカー保護者、今は学生コーチの親となりました。
見守り、応援する立場からは卒業しましたが
今も元保護者たちの懇親会は非常に楽しいです。

お子さんのサッカーがもたらしてくれるたくさんの出会いと悲喜こもごもを
みなさんも楽しんでくださいますように。

コメント欄

  • Comments ( 1 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. トレセンが目標の一つとして努力することはいいと思いますけど、トレセン自体を目的になるような記事は載せるべきではないと思います。
    今の日本サッカーレベル低迷はこういうことに子供ではなく、親がこういった記事に左右され、我が子に強要することも1原因だと思います。
    地区レベルのトレセンの選考基準が全国で統一されず、指導者の好みで選ばれている事も問題だとは思いますけど。

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