「中1の壁」の準備をしよう
中1の壁とは?
小学校を卒業して入った中学校1年生の時に直面するさまざまな障壁です。サッカーをしているお子さんに関しては、勉強とクラス、部活やクラブチームでの過ごし方がわかりやすい壁になります。
◆勉強
新しい科目(英語)が現れます。英語に限らず中学1年生の1学期は進みはやや穏やかですが、2学期以降容赦なく授業のスピードは上がっていきます。
特にどの中学校でも、1学期の中間テストは小学校の復習的な問題が出ます。これが中学の標準なのかと思うと、ここを頂点としてこのあとの3年間、点数が下がっていってしまうお子さんも多いです。
もちろん、「できる」を維持するためには小学校の時よりも勉強時間を取らなければならなくなります。
◆クラス
複数の小学校が集まる公立中学、広範囲からばらばらに生徒が集まってくる私立中学のどちらにおいても、「新学期のキャラづくり」というのはお子さんのひそかな不安です。自己紹介を失敗してしまったことを1学期中くよくよ悩んで保健室の先生に相談するなども起こっているようです。
保健室の先生に聞いた話ですが、中学1年生の男子は5月から10月頃にかけて「小競り合いという名のマウンティング」を行います。
マウンティングとは、自分の優位性を示すために動物が相手に対して馬乗りになる行為のことです。クラス内順位をはっきりつけるために行うものです。男子の場合は口喧嘩から暴力沙汰になることが多く、女子の場合は「言葉によるアピール」によって行われるのが一般的とのことです。
◆スポーツ(部活・クラブチーム)
新しいチームになり、ここでもマウンティングが行われます。学校の部活よりもクラブチームのほうが熾烈で、自分と同程度、あるいはそれ以上の実力を持つ仲間の中でいかに自分の優位性を示すかということでこの時期非常にピリピリするお子さんが多いです。
部活やクラブチームにおいては、1軍・2軍、レギュラーメンバーになれるかなれないか、試合に出られるのか出られないのかという順位付けが日々行われています。1年生のうちはみんなそろってとにかく練習、という部活よりも、すぐに1年生の大会や練習試合、リーグが始まっていくクラブチームのほうがこの苦労は多いようです。
ピッチ上でのマウンティング(ここでは、サッカーの実力を見せつけること)がうまくできるお子さんはいいのですが、そのアピールがうまくできないお子さんや、実力不足を感じてしまうお子さんは、このマウンティングを「いきがる」という方向で出してしまうお子さんもいます。
遊びをたくさん知っていることをアピールする、大人の知識をたくさん知っていることをアピールするなど、俗にいう「悪ぶる」という状態です。ですがこれは、お子さんが一生懸命自分の居場所を確保するために試行錯誤していることの表れです。
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