「海外でサッカー選手として成功したい!」
「海外でサッカーの実力を磨きたい!」
「将来サッカーに携わる仕事に就きたい!」
このような夢をもっているサッカー少年・少女の保護者の皆さん、そして・・・
「日本での育成・指導に限界を感じており、新たな環境でチャレンジしたい!」
「世界基準のサッカー環境に身をおきたい!」
「本場ヨーロッパのサッカーチームで揉まれたい!」
こんな風に感じている、サッカー選手を目指す小中高校生の皆さんに向けて、今回のコラムをお届けします。
はじめまして、スペイン/マドリードでサッカー留学をコーディネートしている伊藤弘太と申します。
私は大学卒業後、「もっとサッカー指導者の勉強をしたい」との思いで、2009年9月に単身でスペインへ渡りました。
現地の指導者ライセンスを取得後、数クラブで指導経験を積み、現在、RCD Carabanchelという創立101年を迎えるスペインの老舗クラブで U-18第二監督、U-10監督として指導に当たっています。
さらに近年は、日本人サッカー留学選手に適切なサポートを行い、彼らのレベルアップを裏で支える会社を立ち上げ、「現地コーディネーター」としての仕事にも携わらせていただいています。
今回、ジュニアサッカーNEWSへ寄稿する機会をいただきましたので、私がスペインで実際にサッカー選手の育成に携わり、日本人サッカー留学生をサポートする中で感じた「海外サッカー留学に10代から行くべき理由」についてお話したいと思います。
サッカーを続けていくと、「海外サッカーへチャレンジしてみたい」という欲求が出てくる選手は少なからずいるものです。
日本では、「高校を卒業したらお金を貯めて行こう」、「大学を1年間休学して行こう」、「大学を卒業してから行こう」といったプランを持ってサッカー留学に向けた準備を進める学生さんや保護者の方が多い現状です。
しかしながら、海外サッカーへ本気でチャレンジするには、10代のうちに行く必要があると私は考えています。
更に言えば16〜18歳のうちにサッカー留学を経験してもらえればよりチャンスが生まれると感じています。
つまり遅くても高校卒業と同時に海外へ出る、ということです。
サッカー留学とは?
まず、本題に入る前に「サッカー留学」について簡単に説明しましょう。
「サッカー留学」は「サッカー選手としての留学」と「サッカー指導者としての留学」の二つに大きく分けられます。
- サッカー選手としての留学
自身のサッカー技術向上、レベルアップ、プロデビューを目指し、海外のサッカーチーム(クラブチームの下部組織などを含む)に所属する。 - サッカー指導者としての留学
海外のサッカー育成方法を学び、現地でライセンスを取得し、コーチ等の経験を積む。
今回は、「サッカー選手としての留学」にスポットを当てて「10代からサッカー留学を始めるべき理由」をお話ししたいと思います。
サッカー留学は10代から!その理由とは?
私がスペインでの指導、そしてサッカー留学生のサポートをする中で感じた「10代からサッカー留学を始めるべき理由」は以下の4つです。
- 時間的余裕が生まれる
- 22歳(大卒)という年齢はプロ選手デビューとしては遅すぎる
- 下部組織から所属し、トップチームにステップアップするという方法もある
- 現地で18歳の誕生日を迎えればそのまま選手登録を行うことも可能
それぞれについて、詳しく説明していきますね。
理由①時間的余裕が生まれる
例えばスペインへサッカー留学をしたとして、スペインで何も実績のない選手がプロ契約を勝ち取れるかといえば答えはノーです。
ましてや言葉もわからない、スペインのサッカーにも慣れていない選手を監督が使うかというと、難しいと言わざるを得ません。
つまりサッカー留学を行う場合、サッカーのプレーレベル以前に、言葉を覚えること、文化に適応すること、それから、その国のサッカースタイルに慣れることが求められるのです。
そのためには当然時間が必要となります。
10代の頃からサッカー留学を経験することで、それらの経験をいち早く得ることができ、時間に関しても余裕が生まれます。
1年でも早く留学することで得られる経験と時間の差は、この年代では非常に大きなものになります。
特に語学力については、若ければ若いほど身につく印象を受けます。
サッカーにおいて語学力は大変重要で、『話す』ということがプレー以上に重要なケースもあります。
監督の指示を理解し、チームメイトとのコミュニケーションをとるために語学力は欠かせません。
皆さんご存知のように、語学は一朝一夕では身につきません。
単純に1年早くサッカー留学を行なった分、語学力は身についているものです。
10代のうちに英語やスペイン語のように世界中で話されている言葉が身につけば、後の人生においてのアドバンテージにもなります。
理由②22歳(大卒)という年齢はプロ選手デビューとしては遅すぎる
世界のトッププレーヤの多くが10代のうちに欧州リーグ1部の舞台でプレーしています。
ムバッペやデンベレなどはその筆頭で、その他多くの若手選手が欧州各国のリーグで1部デビューを飾っています。
欧州には日本のように大学卒業後プロへという選手はいません。
なぜなら学校とサッカーが完全に別物として区別されていることも理由としてありますが、それ以外に、大学を卒業する22歳という年齢はプロ選手にとって中堅であり、デビューとしては遅すぎるからです。
海外では22歳までに、既にプロ選手として2部や3部で試合経験を多く積み、最終的には1部でプレーし、26歳前後で引退するケースが多いのです。
こうした現状を考えると、本気で海外サッカーにチャレンジしたい場合は10代のうちから勝負をすることが大切です。
理由③下部組織から所属し、トップチームにステップアップするという方法もある
欧州と日本のサッカーの大きな違いはクラブか部活かです。
日本にはこの2つが存在していますが、欧州ではクラブのみで、学校の部活動としてのサッカーはありません。
欧州のクラブというのは、そのほとんどが下部組織(U-6〜U-18)とトップチームを保持しており、その基本的な目的は下部組織からトップチームに選手を送ることです。
世界で活躍する選手は、10代の頃からクラブの下部組織に所属し、そのクラブの哲学を象徴する選手として成長し、トップチームデビューを飾るというステップアップをしていきます。
国籍にとらわれず、才能ある選手をトップへ送ることが下部組織の最大の目的です。
仮に日本人だとしてもクラブが有益だと判断すれば下部組織からトップチームに昇格することもあり得ます。
こうした事例がプロクラブから街クラブまで日常的にあるので、10代で海を渡り、欧州の下部組織に籍を置くことには大きなメリットがあります。
理由④現地で18歳の誕生日を迎えればそのまま選手登録を行うことも可能
現在18歳未満の海外移籍に関してはFIFAの定めるルールで厳しく取り締まられています。
アジア圏の18歳未満の選手は海外移籍をする場合、特別な理由がない限り認めないというもので、その特別な理由というのは「親の仕事で海外へ引越し」などが該当します。
つまりサッカーを理由に家族ごと引っ越すことはルール上禁止されており、満18歳以上にならなければ、海外移籍による選手登録はできないことになっています。
言い換えれば現地で18歳の誕生日を迎えればそのまま選手登録を行い、プレーすることが可能になります。
賢く計画的にサッカー留学を行う選手の中には17歳で海外へ渡り、18歳になるまで言葉、文化、サッカーに適応して、18歳になると同時に選手登録を行う選手もいます。
これだと18歳で来る選手よりも1年分スタートダッシュがある分有利だと言えるでしょう。
最後に
10代のうちにサッカー留学を行うことは相当な覚悟が必要です。
しかし、その決断を早くしなければサッカー選手としての活躍できる期間を考えた時に手遅れになります。
サッカー留学の決断が、高校卒業前なのか後なのか、それだけでも違いが出ます。
現在のサッカー界において、サッカー留学は高校進学や大学進学、就職と同様、新たな進路の一つです。
サッカー選手を目指す小中高校生の皆さんの進路決定には悔いのない決断をしてもらいたいものです。
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