原因1:練習についていけない
入部する前は楽しみで仕方なかった部活も、いざ入部してみると
・練習メニューがきつい
・周りの部員たちのレベルが高い
など、思わず「思ってたのとちがーう!!!」と叫んでしまいたくなるような事実に直面することがあります。
この状態が続くと、「キツい」「辛い」「向いてないかも」といった負の感情が先行してしまい、最終的には部活を辞めるという事に繋がってしまいます。
試合に出られない
ジュニアチームでは「楽しければよい」「全員を試合に出す」という、「サッカーを楽しいと思う」という要素が大変大事です。どんなに才能がある子でも、サッカーを楽しいと思わなければ続きませんし、全員を試合に出すというわかりやすさがないと、「好き」という気持ちまで育たない子もいるからです。
中学になると、そのような環境とは一変します。よほど人数が少ないところを除き、レギュラーと非レギュラー、一軍と二軍の差ははっきりしてきます。試合に出られないという状況を「今は出られないだけ」などの長期視野でとらえられるお子さんは良いですが、「試合に出られない=自分は必要ない=つまらない」となってしまうお子さんが多いのも事実です。
ついていけない
小学校から中学校に入ると、ボールが一段階大きくなります。ですが、ボールを扱う体はどうか?というと、非常に成長に関しては個人差があるのが事実なのです。早く体が大きくなった子は有利になります。個人差が大きい分、まだ成長期が来ていないお子さんは不利な局面が出てきます。成長途上に成長痛に襲われ、練習に参加できなくなることもあります。
「ついていけない」は才能的なことではなく、肉体的な成長によることで起きているのだということにお子さんは気付かないことがあります。多感な時期にもなりますので、体が思うように動かないことを自分の限界と感じてしまうお子さんもいます。
解決策
中学生年代(男子)は早い子で小6~中1、遅い子だと中3~高1ごろ飛躍的に身長が伸びたり体力がついたりする「第2次成長期」が訪れるなど、子どもの成長スピードには個人差があります。また、男女ともに競技を始めた時期が早いか遅いかによる能力差によっても上手くいくかいかないかが変わってきます。
つまり身体的・能力的に周りと差を感じてしまうという子が出てくるのは、この年代ではある意味当然の出来事なんですね。
元サッカー日本代表でフリーキックの名手としても知られる中村俊輔選手でさえ、ジュニアユース(中学)時代は身体の成長が遅く、その事によりユース(高校)に昇格出来なかったという体験をしています。
なので保護者は、この身体的・能力的問題をしっかりと頭で理解し、辛抱強く我が子に説明してあげる事が大切です。十代半ば~後半に差し掛かるころには身長・体重・体力・技術の差もより縮まってくるので、その頃には周りに追いつき、競技をより楽しめるようになります。楽しめるようになれば心に余裕ができ、周りからの要求にもスムーズに答える事が出来る様になっていくはずです。
あるある3つの理由
練習についていけない→②へ
人間関係がたいへん→③へ
「遊びたい!」→④へ
中学校教員でサッカー部顧問をしております。また、少年サッカーでも指導経験があります。
保護者には冷静な判断を求めるなど、その通りと思うところもある反面、偏った見方をされており、この記事によって誤ったイメージを多くの方に持たれたくないと思ったため、コメントさせていただきます。
まず、ジュニアチームでは「楽しく」「全員出す」。中学校の部活動はサッカー選手を育てているわけではなく、あくまでも教育の一環であるため、上記の2つとも、特に「全員出す」についてはなされている部活動が、ほとんどと思います。私の勤務する県内だけでなく、コロナ前は近隣他県とも交流があったため、決して一部だけの話ではありません。確かに中には勝ちにこだわり、教育的指導とは異なる指導をしている人も残念ながらごく少数ではあるものの、いるのが現実です。
そして「ジュニア時代におだやかなコーチに恵まれていた子は、中学の生活指導の先生などを「怖い」と感じることがあるようです。」の部分。少年サッカーでも指導経験がある分、逆でしょう!?と激しく異を唱えたい気持ちです。少年サッカーの指導者の方が、あくまでもサッカーの指導にこだわっている方が多いですから、怒鳴ることは多いですね。もちろん少年サッカーの指導者にも人格者はいらっしゃいます。ただ、相対的には少ないです。
そして、「遊びたい」。中学校の部活動は現在、土日どちらか休みですから、遊ぶ時間あります。少年サッカーの方が土日両方やってて活動量多いチームが多いですよ。あと、最近の中学生はあまりゲーセンには行きません。
ちゃんと取材してますか??