2024年7月1日からいくつかサッカーの競技ルールが変わります。
3月2日、国際サッカー評議会(IFAB)による年次総会(AGM)が開催され、2024-25シーズンに向けた競技規則の改正が承認されました。
2024-25年のサッカー競技の改正点は大きく5つ。
具体的にはどのような変更があったのでしょう?特に注目すべき点を中心にまとめてみました。
なにがどう変わる?
脳震盪による交代ルールは「統一化」へ(第3条)
2021年1月から3年間試行された「脳振盪による交代(再出場なし)」ルールが正式に追加されました。
これまで、A方式「各チーム最大1人まで」とB方式「各チーム最大2人まで、相手チームに自由交代枠と交代回数を1つ追加」の2種類あったルールを、今後は「各チーム最大1人まで、使用すると相手チームに自由交代枠と交代回数を1つ追加」と統一化。
脳振盪による交代ルールの採用は大会側の判断に委ねられるものではありますが、選手の安全の向上が期待できそうです。
偶発的ハンドのカードの色を軽減(第12条)
ペナルティーエリア内での偶発的なハンドに対し、カードの色が軽減されることになりました。
これはトリッピングのファールなど、ボールに対するチャレンジの末にPKを与えてしまった時のカードの色の軽減と同じ考え方になります。
この改正以降、「意図的ではないハンド」と判断されPKとなった場合、SPA(大きなチャンスの阻止)ならばノーカード、DOGSO(決定的な得点機会の阻止や得点の阻止)ならば警告に格下げされることになります。
PK侵入ルールの変更(第14条)
PKキッカー以外の選手がペナルティエリアに侵入した場合の罰則が改正され、「影響がある場合のみ」罰せられることになりました。
具体的には、侵入した選手がこぼれ球に触れるか相手プレーに関与した時のみ反則の対象となります。
また、ボールの一部がペナルティマークの中心に触れている(覆いかぶさっている)必要があると明文化され、外周ギリギリにボールを置くことは認められなくなります。
着用物の義務化や責任の明確化なども
上記3点以外にも変更が2点。
第1条 競技のフィールドにおいては、ゴールラインテクノロジー(GLT)による得点伝達が主審のイヤホン/ヘッドセットを介して可能に。
また、選手の着用物についてもルールとして明確化されました。
キャプテンのアームバンドの着用が義務化(第3条、第4条)。今回の競技規則改正に伴い、国内大会の下位カテゴリ(2部以下)に限り、キャプテンのみが審判に近づける試験ルールも導入されています。
すね当てのサイズと適合性について選手が責任を負うこともルールとして明確化(第4条)。これにより、今後は選手の負傷予防のための対応が取られる可能性があります。
いつから変わる?
改正後の新ルールは、国際的には2024年7月1日から有効となります。
日本サッカー協会、各地域/都道府県サッカー協会等が主催する試合については、JFA.jp掲載の「2024/25年サッカー競技規則の適用開始日について」に具体的な日程が示されています。
2024/5年 協議規則の変更についての概要は同じくJFA.jp掲載の「2024/25年サッカー競技規則 変更の概要と詳細」など、添付資料をご参照ください。
参照元:JFA.jp
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