1947年の創業以来、麺一筋で製造を行ってきた「有限会社アワセそば製麺工場」。
伝統の変わらぬ製法によって作られている沖縄そばを取り扱っています。沖縄そばにも種類があり、特に平麺は地元のウチナーンチュ(沖縄人)はもちろん、沖縄へ足を運ぶ観光客の方々からも愛され、沖縄そばのブランドの一つとしての地位を確立しています。
そんな沖縄の食文化のひとつを支える企業が、地元の那覇西高校サッカー部のチャンネルスポンサーとしてその活動を盛り上げることになりました。そこには一体どんな思いがあるのでしょうか?
インタビュー/文 CRANE
画像提供、引用:有限会社アワセそば 代表取締役 金城 康貴氏、那覇西高校サッカー部HP
お話を聞いた人
有限会社アワセそば
代表取締役 金城 康貴氏
「沖縄の子どもたちの未来に投資したい」
地元企業が高校サッカー部を応援
ーーーこの度、アワセそばが那覇西高校サッカー部YouTubeチャンネルのスポンサーになられるとお聞きしました。どういった経緯でお話が決まったのでしょうか?
有限会社アワセそば 代表取締役金城 金城 康貴氏(以下、金城)
「那覇西高校サッカー部のレベルを上げることで、沖縄サッカーを今よりもっと盛り上げることができないか?」
那覇西高校サッカー部の平安山総監督の、この熱い思いに強く共感したことが大きな理由です。
沖縄のサッカーにまだまだたくさんの課題があることは日頃から感じることでもあります。
県内での試合では、あまり大差がつくことはないのですが、本土の高校との試合となるとそうはいかないことも多くて…時には10点以上の点数差を付けられてしまうこともあるのです。
本土のチームは、まずスピードの面が違う。
速いスピードの中でも、本土の選手たちはチーム戦術を当たり前に理解していて、自分達が今何をすべきなのかが分かった上で的確に動いているように見えました。
沖縄のサッカーを底上げするにはどうしたら良いのだろう。
本土との差をなんとか埋められないだろうか。
そんな風に思っている時、スポンサーを募る話があったんです。
AIカメラを導入し、映像を分析することで那覇西に足りない部分を見つけ、練習や試合に役立てられるのではないかと感じましたね。
実は私自身が那覇西高校サッカー部 保護者会の一人でもあります。
息子がいるチームということもありますが、それ以前から沖縄県内では多くの部員が所属する那覇西サッカー部の雰囲気、試合に向けての熱量やきびきびと動く姿などがとても好きなんです。
今回、AIカメラ導入の話で手を挙げたのが那覇西高校と聞き、ぜひ支援させてほしいと思いました。
「那覇西高校はこんなところ」
創意工夫で地元の活性化にも
ーーーAIカメラの導入に合わせ、試合映像を放映するための那覇西高校YouTubeチャンネルも開設されますね。今後どんなコンテンツを展開して欲しいとお考えですか?
金城
那覇西高校サッカー部がどんな部活なのかということが伝わるようなコンテンツになることが一番ですよね。
試合の配信はもちろん、部活そのものの中身の部分は一体どういう雰囲気なのか。どんな選手たちがいるのか。サッカーの技術の部分にフォーカスしても良いし、普段の学校生活のことも取り上げてみても良いですね。
那覇西の雰囲気が分かるような配信をすることによって、那覇西へ行きたいと思う中学生が増えたり、那覇西のことを全国に知ってもらって選手たちの進学や就職に役立てられるようになれば良いのではないかと思っています。
地元の高校ですから、様々な地元企業とも、何らかのかたちで関わりを持てたら良いですよね。
那覇西のサッカーを通して地域が活性化される。そんなことも期待出来るのではないでしょうか。
選手達の創造性も成長出来ると良いですよね。
このお話を頂いたことをきっかけに本土の高校のYouTubeチャンネルなども拝見するようになったのですが、興味を引く工夫がすごいんですよ。
若い感性、アイディアというのはすごいなと感心するほどです。
選手達にとってはコンテンツ作りということも含め、初めての試みになるじゃないですか。
彼らがどんなものを作り上げていくのか。支援する側にも楽しみが増えた感じがしています。
高校サッカー部など、アマチュアスポーツの魅力は報酬のない純粋な努力にありますよね。
お金をもらわずにあそこまで一生懸命出来ることは本当に素晴らしい。
利益ばかり求めている私も反省すべきところです(笑)
地域から愛され、応援してもらうことで、那覇西高校サッカー部の認知度が上がり、地域の活性化につながっていけば良いと思っています。
人生を楽しめる大人に
ーーー那覇西高校サッカー部の選手の皆さんには将来どんな大人になってほしいですか?サッカー部の皆さんに向けてのメッセージをお願いします。
金城
皆さんにはアワセそばを沢山買ってくれる資金力のある大人になってほしいですね(笑)
まあ、それは余談ですが…
那覇西高校サッカー部の選手たちには、人生を楽しめる大人になってほしいですね。
県内屈指の強豪と言われる学校では、たくさんの部員たちがレギュラーを目指し、試合勝利を目指して日々切磋琢磨しているじゃないですか。那覇西もそのひとつ。
息子が1年生の時、圧倒されたのが部員の数なんですよ。150名以上はいたと思います。今でも一学年40人以上はいます。
普段は少しおちゃらけているような子も、サッカーになると目の色が変わる。
強豪ならではのレギュラー争いもあり、見ていて熱い気持ちになるんですよね。
那覇西高校サッカー部で3年間頑張れたら何があっても大丈夫だと思っています。
選手達はとても厳しい練習をしてきているのです。そこで得たものを活かして、何事も悔いの無いように頑張って欲しい。
3年間、共に心をひとつにして頑張ってきた仲間たちの存在もいつまでも大事にしてもらいたいですね。
何か大変なことがあったときには仲間たちを頼って欲しい。ひとりで頑張り過ぎて自分を追い詰めないようにしてもらいたいと思っています。
HPはこちら!有限会社アワセそば
最後に
「私が人生で喜びを感じる瞬間は子供たちのサッカーを観戦している時です。子どもたちの試合を通して成長を見守ることで、サウナで言うところの『整う』という感覚があるんです」
そう話す金城さんの笑顔には那覇西高校サッカー部への応援の気持ち、選手達への愛情が溢れていました。
貴重なお話をありがとうございました。
那覇西高校サッカー部、有限会社アワセそばの今後ますますのご発展をお祈りしています。
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