こちらの記事はジュニアサッカーNEWSメディアパートナー 東京大学ア式蹴球部 様よりご寄稿いただきました。
大学サッカー部の活動、大学生のサッカーへの想い、高校時代のサッカーと勉強の両立についてなど、中学生高校生・保護者の皆さんのお役に立てばと思います。
週に1回投稿します。
(参照元:feelings 東京大学ア式蹴球部ブログ)
命短し恋せよ乙女、登る南の裸猿
上西園亮(4年/MF/ラ・サール高校)
ラ・サール、ひいてはラ・サールサッカー部を卒業してからの僕は、浪人期、ニート期を経て東京大学運動会ア式蹴球部入部へと繋がるが、その間も何だかんだサッカーをしていた。
浪人期は特にサッカーに熱中していた。鹿児島を出て福岡の予備校に入塾すると、そこにはサッカー好きな奴らが沢山いた。僕たちは授業をサボってサッカーをし、サッカーをするために早起きをした。ニート期、即ち大学1年の頃。ア式に入らずぶらぶらしていた時だってサッカーしていた。一人暮らしの部屋には真新しいサッカーボールを置いていたし、鹿児島の実家から東京へと愛用スパイクも持ってきていた。どうしようもなく暇な時、体を動かしたい時、僕はボールと戯れた。サッカーは僕にとって心地よい暇潰しだった。
「人生の夏休み」と表現される大学生活。それを大真面目に信じた私にとって、上京してからの日々は正に小学生の頃の夏休みであった。すなわち暇であった。
そもそも大学生とは、「暇を持て余した猿の総称。容姿は人間の様であるが、その実、中身は空洞に等しく、どの様にして時間を消費するか大真面目に考えているうちに4年が過ぎる。」と広辞苑にも載っていた。そんな気もする。
僕だって例外ではなかった。その日1番の思い出が、“1円玉の直径ほどもある鼻毛が抜けたこと”だった日もあった。どうしようもない退屈な日々。暇で暇でしょうがない、いつもと同じ日々。
けれど二度と来ない、かけがえの無い、いつだって大切な、そんな日常。面白くもない授業を受けるため友達と駅で待ち合わせ、大して真面目に聞きもしなかったくせに講義の文句を空に向かって大声で叫ぶ。際限もなくだらだら話しているとお腹が空いてくる。
そうだ下北沢にでも行こう。
お金も無いし、暇だもの。歩いて行こう。下北沢に到着。でも特に行きたい店も無い。どこが美味しいのかも良く分からない。いつものラーメン屋に入るとしよう。
流れる時にその身を任せ、過ぎ去る時に別れを告げる。平々凡々何気ない日々を過ごし、気付けば夜も更け朝日が昇る。その日のことは起きてから考えればいい。朝ご飯は何にしよう。布団からはいつ出よう。大学はどうしよう。皆は今何をしてるんだろう。暇だから少し外に出よう。やっぱり今日は本を読もう。終電を逃した。始発まで騒ごう。夏の熱帯夜、冬の寒空。春の心地よい風、秋の綺麗な夕暮れ。
ア式入部1年目は、中々な地獄を味合わせてもらった。
ほとんど3年間まともに体を動かしていなかったのに突然サッカーを始めたのである。僕の体は悲鳴を上げた。サッカーが上手いのならばまだ良かった。肉体的に付いていけないだけなら、そんなもの苦でも何でもない。だが如何せん、僕の技術は拙いもので、それはそれは筆舌に尽くし難いものであった。
ましてや戦術理解など限りなく0に等しかった。いや、ここで見栄を張るのはよそう。誇張抜きに0であった。
誰が見ても劣った男がポツンと1人。曇りの日でもぶっ倒れ、ボールもどこかへぶっ飛ばす。毎日聞こえるため息と怒号。
寄稿者
東京大学ア式蹴球部公式HP
HP担当者より一言!
「実は東大ア式蹴球部は他大学生もマネージャーやテクニカルサポートになれます!お気軽にお問合せください。」
最後に
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