小食を改善するには食事の前に「一杯の汁モノ」を
栗原さんが羽生選手に勧めたのは「鍋物中心の食事」です。うま味成分であるグルタミン酸は「だし」に多く含まれています。そこで、「だし」の入っている「汁モノ」メニューで胃の動きを活発にさせてからゆっくり食事を摂るという方法を取り入れました。中でも「鍋料理」はバラエティが豊富で、毎日飽きずに続けられる、というのがおすすめのポイントのようです。
前述の栗原さんは、羽生選手に海外遠征中でも即席の一人鍋を作って食べるようにと指導しました。実際に羽生選手はサラダと日本から持参した携行用の「合わせ調味料」を容器に入れ、レンジ調理で即席鍋料理を作って食べたそうです。
その効果は抜群!羽生選手はしっかり食事が摂れるようになり、あれほど悩まされた体調不良も改善されました。金メダル獲得の陰にはこうした食事面でのサポートも大きく影響していたのですね。
まず、食事の始めに「汁モノ」で胃腸の動きをスムーズにする、という方法はとても手軽で、今晩我が家でもできそうなのが嬉しいです!
グルタミン酸たっぷり!お手軽「汁モノ」はこれ!
グルタミン酸は「昆布」や「トマト(特にドライトマト)」「干ししいたけ」に多く含まれるうま味成分です。その他ジャガイモやきのこ類、トウモロコシ、煮干しや鰹節、パルメザンチーズ、生ハム、キムチ、しょうゆや味噌などにも含まれています。これらを組み合わせた「汁モノ」が食べやすくておすすめです。
例えば、煮干しで出汁をとった味噌汁。これに刻んだトマトを入れると、あっさりして美味しさがアップする上に、グルタミン酸量もアップ! 夏には冷たいビシソワーズ(冷製ジャガイモスープ)やトウモロコシスープ、トマトスープなどがおいしそう!
一日冷房の効いた部屋にいた日にはキムチ鍋も良さそうです。翌朝にはキムチ鍋をキムチ鍋おじやにしたりするのも、夏休みの忙しいお母さんには助かるメニューになりますね。普通にお味噌汁を飲むだけでもグルタミン酸が摂れますが、そこに追い鰹的に削り節を加えるのもいいですね!
ポイントはこれらを「食事の前に摂る」ということ。グルタミン酸入りの汁モノで胃腸の動きを活発化させ、食欲がでてきたところで本格的な食事を始める、という順番をお忘れなく。
最後に
いかがでしょうか? 小食なお子さんであっても、食事の仕方によっては普段よりも多めに食べられたり、おいしく食べられたりするかもしれません。羽生選手の食事サポートを担当した栗原さんは「食を楽しみなさい」ともおっしゃっています。楽しい食事で胃を萎縮させないことも大切なのだとか。ゆったりした気持ちで食べられる雰囲気を作ることも大切ですね。お子さんが小食でお困りのお母さん、お父さん、ぜひ一度この食事法、試してみてはいかがでしょうか。
<参照サイト>
コメントはまだありません。