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TOBIGERI ONE U-12全国大会出場!「技術力高め、自信が持てる選手に」油山カメリアFC U-12飯田 孝輔監督インタビュー

全国の強豪チームが頂点を目指して競い合う、夏の全国大会「TOBIGERI ONE U-12」
福岡の強豪、油山カメリアFCが九州予選を戦い、全国への出場を決めました。
ジュニアサッカーNEWSでは、チームを率いる飯田 孝輔監督へのインタビューを実施。
選手たちの育成において大事にしていること、大会にかける意気込みを伺いました。

ZOOM取材/文:CRANE
画像提供:油山カメリアFC

お話を聞いた人

油山カメリアFC U-12 飯田 孝輔監督

略歴
小倉南FC ~ 小倉南FC U-15 ~ 豊国学園~リゾートスポーツ専門学校

指導歴
2014年~2016年 小倉南FC
2016年~2022年 カメリアFC

「集中力で巻き返し」
TOBIGERI ONE全国大会出場決定!

ーーーTOBIGERI ONE全国大会出場おめでとうございます!チームとして、この大会にはどんな思いがありますか?

油山カメリアFC 飯田 孝輔監督(以下、飯田)
ありがとうございます!

私たちカメリアFCにとってTOBIGERI ONEの全国大会出場は一つの目標でしたので出場権を勝ち取れたことは素直に嬉しく思います。

TOBIGERI ONEは公式戦ではないのですが、数多の強豪がしのぎを削る夏の全国大会として知られています。

U-12の最高峰の大会である全日本U-12サッカー選手権大会(旧 全日本少年サッカー大会)は以前は夏の大会だったのですが、2015年度より冬季開催に移行したんです。

小学生年代は全日出場を目指して準備をしていくと思うのですが、そこに向けての刺激となる全国大会に出場出来ればチームにとって大きなプラスになります。

子供たちにはチャレンジ精神を持って大会に挑んでもらい、多くのことを学んでほしいと思っています。

ーーー今年のチームはどんなチームですか?

飯田
ここぞという時の集中力はすごくあるなと感じています。

今年のU-12は子供らしく、とにかく元気で賑やかな子が多くて。
時折、はしゃぎ過ぎないか心配にはなりますが、やるときはやる選手たちです。

良くない雰囲気になってしまった場合でも、自分たちでその場ですぐに振り返り、修正して行くということができているように感じます。

実はTOBIGERI ONEの九州予選では、緊張もあってチームにまとまりが欠けてしまっていたのか…入り方があまり良くなかったんです。
最初の2試合を落としてしまい、追い詰められた状態になってしまったんですよ。

「これではだめだ」と子供たち自身が感じたようです。
短い時間の中でしっかり話し合い、反省すべき点を修正しながら最後までしっかりと戦い抜いてくれました。

その後の試合での集中力がとにかくすごくて。
よくぞ巻き返してくれたと感じました。

私たち指導者は子供たちが失敗しないように全てお膳立てするのではなく、時には一歩引いて見守るようにして「失敗から学ぶ機会」を奪わないようにも心掛けているのです。

ベストを尽くしてもピンチは訪れる。
その時にどうするのか。

九州大会での戦いぶりを見て、子供たちが自身の力で状況を変えることが出来たことに成長を感じました。

技術力を高め、自信が持てる選手に

ーーーカメリアFCは、どんな選手を育成したいと考えていますか?

飯田
高い技術を身につけ、速く正確に判断できる選手、どこの指導者、観客が見ても凄いと思われる魅力のある選手を育成したいと思い、指導に当たっています。

毎回のトレーニングで45分間は技術練習に充てています。
ボールに触る時間が長ければ長いほど、自信がつく。
技術練習は、サッカーの局面で自信を持ってプレーするためにも欠かせないことだと思います。

技術を体得することと並行して、体幹トレーニングも取り入れるようにしています。
個人差もありますが、小学生年代は6年生の後半くらいから筋力が付き始めて脱力が上手くなるんです。
身体の使い方が上手になることとの相乗効果で、これまで硬さのあったドリブルもしなやかになる。
体幹を鍛えることで技術をより使いこなせるようになることを目指していきます。

カメリアFCではどのポジションの選手でも、例えばバックの選手であってもボールを持つスタイルを取っているんです。
バックの選手は自陣でボールを持つことを怖いと思うかもしれないのですが、恐れずに挑戦してほしいと思っていて。

どのポジションの選手でもボールが保持できるというのは相手チームにとってひとつの脅威だと思うので、蹴るだけではなく、ボールを持てる、運べる選手になってもらいたい。

失敗してもいいから、とにかくボールを持つことを怖がってほしくない。
その為にも技術練習を徹底して行なっています。

技術がある程度身についてきたら、次は判断力を鍛えます。

基本的な戦術についての理解を深められるよう指導し、最終的には自分自身で判断して技術を使いこなせるようになることを目指していきます。

小学生年代はサッカーについてより深く知っていく、発展途上の年代です。
まだまだ「分かっていない」こともたくさんあるでしょう。その状態で全てのことを子供たちに任せるということにはどうしても無理がある。

ある程度形になるまで「せめてこれだけは」という最低限のことは教えるようにして「土台が出来てきたな」と感じたら、そこからは選手たちに判断させる。段階を踏んだ指導を心がけています。

ーーーTOBIGERI ONEの全国を勝ち取った今のチームにも「ここからは判断力を付けたい」と感じる瞬間があったのでしょうか?

飯田
今年のU-12は昨年U-11の公式戦で、あと一歩のところで九州大会出場を逃してしまうということが2回あって。悔しい思いをしたチームなんです。

九州ジュニアU11福岡県中央大会はベスト4に終わり、プレミアリーグ福岡決勝戦はあと少しのところでした。
小さいように見える勝ったチームとの差が結果として大きな差だったのだと感じました。
これまで努力してきた分、技術は身についてきてはいるからこそ悔しい敗戦で。
そこから、あと1歩を勝ち切れるチームを目指したいと、目標が明確になったんです。

体得した技術を生かすために、足りないものをどうやって埋めていくべきなのか。
自分たちで判断して能動的にプレーする機会を増やした方が良いと思ったのです。

選手たちの現状を分析しながら、練習における「制限」を見直すということも取り入れるようにしました。

ポゼッションの練習で、タッチ制限を行うことがあるじゃないですか。
判断スピードを上げるために行っていたタッチ制限も、選手たちに焦りだけを与えてしまうようでは本末転倒になりかねない。

フリータッチにすることで選手たちに考える機会を与えるようにしたら、子供たちの動きがよくなったんです。
練習メニューも既存のものをそのまま取り入れるのではなく、選手の実力を分析したうえでアレンジを加える。
実力とトレーニング内容のバランスを良くすることで、より多くの効果が生まれるのだと感じています。

全国大会での目標は!?

ーーーTOBIGERI ONE全国大会への目標や意気込みをお願いします。

飯田
TOBIGERI ONEに出場しているチームの中には全日出場を決めるチームが多いのではないかと思います。

それほどまでに強豪が集う夏の全国大会でハイレベルな試合を経験することで、選手たちには技術的にも精神的にも、多くのことを吸収してほしいですね。

お世話になる宿舎でも、人としての立ち振る舞いや他者への配慮、サッカー以外での行動もしっかりやってほしい。

選手たちがどこまで自分たちで意識してできるのか。
この大会を通して学んだことを普段のトレーニングにどれほど持ち帰ることができるのか。

子供たちにはその部分を期待したいです。

戦績については、参加するからには優勝を目指します。
予選リーグを勝ち抜いて決勝トーナメントに上がりたい。

選手と一体になって真剣に挑みたいと思っています。
応援よろしくお願いします!

カメリアFCの特徴

個性を重視した指導で選手・人間として数年後を見据え、子供達の自己実現への土台を築くことを目指しています。

クラブのテーマは「魅せるサッカー」

「個の力=チームの力」という理念のもと、技術練習に重点を置き、ドリブル、ボールコントロールを徹底的にトレーニングします。

同時に、トレーニングの中から挨拶・礼儀・自立・協調性・メンタリティーの教育にも重点をおいています。

カメリアFCオフィシャルHPはこちら!
(※画像をクリックするとHPが開きます)

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最後に

「サッカーするうえで技術力を高めることは自信を持ってプレーすることに繋がる。私自身がそれを実感したからこそ、子供たちに伝えることが出来るんです」

そう語る飯田監督の言葉には子供たちの未来を思う気持ちがつまっていました。

子供たちのずっと先を見据えながら、現状の分析もしっかり行う。
実力に合わせたトレーニングを取り入れて個の力を伸ばし、チーム全体の強化に繋げて行く。
子供たちをしっかり見つめ、大切に思うからこそ出来る指導法なのだと感じました。

カメリアFCの「TOBIGERI ONE」でのご活躍をお祈りしています。
優勝を目指して頑張ってください!

寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWSテクニカルマイスターWriterCrane
滋賀県在住ライターのCraneと申します。
2022年8月にライター歴5年目に突入、サッカー娘の母歴は丸12年になりました。

どんな試合でも、その一戦を迎えるまでにどれほどの努力があったのか。そしてそこに、どれほどの方の支えがあったのか。

頑張っている選手達、それを支える保護者、指導者の皆様が持つ数多のドラマに想像を張り巡らせてはリスペクトが泉のように湧き上がる日々。
涙腺も年々緩くなり、留まることを知りません。

8チームから12チームくらいの規模の大会、16チーム以上の大きな大会ともに情報は常に募集しています。
大会結果画像、弾けるような笑顔のお写真、選手達のご活躍の様子をぜひお寄せ下さい。いつでもお待ちしています!

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