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選手権準優勝!大津高校サッカー部ってどんなチーム?2021年度 第100回全国高校サッカー選手権

2021年度 第100回全国高校サッカー選手権大会(高校選手権) 全国大会で準優勝した大津高校サッカー部ってどんなチームなの?特徴は?指導方針は?キーマンは?さまざまな角度からご紹介します!

どんなチーム?シリーズ2021
関東第一高校サッカー部ってどんなチーム?
高川学園高校サッカー部ってどんなチーム?
青森山田高校サッカー部ってどんなチーム?

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大津高校サッカー部
チームの特徴とは?

写真提供:オフィシャルサポート

熊本県立大津高等学校は、熊本県が誇る「阿蘇山の麓」に位置する大津町に位置する伝統ある学校です。

サッカー部は過去、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に21回、全国高校サッカー選手権大会に17回出場しており、これまでに輩出したJリーガーは50名を超えます。

2021年度のチームスローガンは「喝つ、克つ、勝つ」
大津高校第一グラウンドと平日は大津町運動公園多目的広場(人工芝)で総勢約170名の部員がトレーニングに励んでいます。

第100回を迎えた2021年度 全国高校サッカー選手権 準々決勝で群馬県代表、前橋育英高校に勝利し、熊本県勢として67年ぶりのベスト4に進出!全国制覇まであと2勝というところまで躍進しました。

どんな指導方針なの?

「凡事徹底」「年中夢求」「24時間をデザインする」
この3つの理念とし「諦めない才能を育てる」ことを目指しています。

「進化するブルー軍団」をチームコンセプトに掲げ、ボール、味方に連動すること、奪うチャンスを逃さないこと、勝利の追及や逆境で負けないメンタリティなどの戦う姿勢を養うことに力を入れています。

詳しくは大津高校サッカー部HP

2021年度のキーマンは?

チームの心臓 MF 森田 大智選手(FCKマリーゴールドAMAKUSA U15出身)
大津高校サッカー部主将。2021年度U-18日本代表候補(日本代表候補歴は1年次から3年連続)
巧みなポジショニングでボールを引き出し、豊富な運動量と確かな技術でチームを引っ張る選手です。
準々決勝、前橋育英戦では左脚を負傷し途中交代となりましたが、目標の全国制覇への思いは強く「中3日で出来る限りの準備をしたい。足を治せるように努力したい」と語っていました。

規格外の2年生エース FW 小林 俊瑛(鵠沼SC出身)
2021年度U-17日本代表候補、日本高校選抜。U-16日本代表候補となった1年次から活躍を期待される選手です。191cmの長身を活かした豪快なプレーが持ち味で空中戦でも強さを発揮しています。
第100回全国高校選手権では1回戦中部大第一戦での1得点、3回戦の佐賀東戦での1得点と、ここまで2得点。
準々決勝の前橋育英戦では、小林選手とのワンツー突破で一村聖連選手がゴールを決め、熊本県勢64年ぶりのベスト4進出を果たしました。

中体連出身の大型ボランチ MF 薬師田 澪(宇城市立小川中出身)
攻守に渡って躍動する中盤のバランサー。
主将、森田選手とのボランチコンビは大津高校サッカー部山城朋大監督からも絶大な信頼を寄せられています。
精度の高いクロスやスルーパスで得点をアシスト。182㎝長身を活かしたヘディングでも強さを発揮しています。
一戦一戦の経験を経て確実に成長する薬師田選手の姿はチームにとっての大きなエネルギーとなっているようです。

中体連出身、191㎝の守護神 GK 佐藤 瑠星(合志中出身)
2021年度U-18日本代表候補。
191cmの長身を武器に広範囲をカバーする大津の守護神。フィジカルに強さが増した今年はより一層安定したプレーを見せています。
準々決勝、前橋育英戦で主将の森田選手が負傷交代となった後も身体を張ってゴールを守り抜き、ベスト4進出に貢献しました。
佐藤選手自身の目標でもある全国制覇まであと2勝。国立競技場という大舞台でのファインセーブを期待しましょう。

試合後インタビューでつづる選手権

決勝 VS青森山田

大津高校 山城 朋大監督
初めての国立競技場で、これだけの観衆の中で戦えたことは大きな経験になった。
最後まで走り切り、準優勝という結果を勝ち取った選手に感謝している。

今日は完全に相手のペースの試合だった。
なるべく競り合う位置をゴールから遠ざけたい、その上で中盤で組み立てたいと思っていたが、序盤から後手を踏んで試合を支配されてしまったことが敗因かなと思う。
前半もう少し先手が取れれば落ち着いたところからボールを動かせるという話をしていたが、それができなかったので、後半はどうにか攻撃をしないといけない、このままでは終われない、しっかり相手を見て試合をしようという話をハーフタイムにした。

4-4-2で挑んだのは、高い位置で相手にいい状態でボールを持たせたく無いという気持ちと、森田や薬師田は卒業してからも松木選手たちのような選手たちと戦っていかなければならない。
ダブルボランチで勝負したい、森田・薬師田に勝負させたいという自分の楽しみの気持ちもあった。

最初に比べると一人一人逞しくなってこれまでに無いほど成長してくれた3年生たちだった。
力が足りない、ということに真面目にしっかり向き合った。
この場で自分達の力を出しきれなかったのは、決勝についての場慣れ、という点もあったと思う。
毎年決勝に出られるような力をつけて、こうした経験を続けていかないと青森山田さんとの差は縮まらないのかなと思う。

(九州は一つという横断幕は)九州のチームとは日頃から練習試合など様々な形で切磋琢磨してお互いに成長してきた。
決勝に向けて、いろいろな先生方からも連絡をいただき、改めて九州は一つということを感じた。
感謝の想いを込めて横断幕を平岡総監督が書いた。

青森山田さんとの勝負は潔く完敗だった。
やっていることの質を上げて大津高校の成長を。3年生が切り開いてくれたところをこれからの成長に繋げていきたいし、3年生も今日の悔しさをこれからのサッカー人生に活かしてほしい。

大津高校 森田 大智選手
関東第一さんも試合をしたかったと思うし、試合が出来ず悔しかった部分まで自分達が戦おうということを表すために、試合前に関東第一さんのタオルを掲げました。
今日の試合は青森山田が相手ということで、押し込まれる試合になると分かっていたのだが、序盤で思っていたよりも圧力やパワーがすごくて、後手に回ってしまい、こうした結果になってしまった。

後半は少しボールが回せたが逆に引かれて、ブロックを敷かれて前に進めなかった。
相手が怖がるボール回しができなかった。

日高選手は今大会初の出場で難しかったと思うし、怪我明けで怖かった部分もあったと思うが、チームのためによく頑張ってくれたと思う。
青森山田が思った以上にパワーが強く、逃げ腰になってしまった自分のせいで点差がついたように思う。

1失点後はこれまでの選手権では先制点を取られることがなく、まだ時間があったので「ここから!」という声かけをした。
青森山田のセットプレーが強いというのは分かっていたので、不用意に与えないようにと思っていた。
セットプレーを与えてしまってからも、(失点)ゼロでいければと思っていたが、やられてしまった。
フリーキックやコーナーキックを増やしてしまったのが反省点。

自分と薬師田のダブルボランチで、松木選手ら中盤の選手と真っ向勝負と思っていたが、そこでボールを回収されたりしていたところがこれからの課題。

この大観衆の中でプレーできたのは自分の中では大きかったが、(自分達のやりたいプレーが)やれなかったという悔しさを今後に活かしていきたい。

準々決勝 VS前橋育英

大津高校 山城 朋大監督
前橋育英さんの素晴らしいサッカーに敬意を表したい。運もあって勝てたが、前橋育英さんのほうがすばらしいサッカーをしていた。
ボールを持たれることは予想していた。侵入されたくない場所を隠しながらボールを持たせる予定でしたが、個人技と戦術がすばらしくて、侵入されたくないところに何度もボールを入れられた。
最優秀選手はGKの佐藤だったと思う。押し込まれて何度も難しい場面はあったが、勇気ある飛び出しやシュートストップがなかったら何点入ったかわからない。けがなどで離脱している選手はいるが、途中から出てくる選手が結果を出したり、大会の中で普段のメンバー以外が力をつけてきている。自分たちの流れの出し方、共通認識を持ちながら戦えている。
ベスト4はこれまで求めていた舞台。大津高校のいいところをどんどん出していきたいと思う。

大津高校 寺岡 潤一郎 選手
相手にボールを抜かれる状況の中、しっかり集中して守りつつ、前半に得点が取れたのでより自分たちの得意としていた守備が発揮できた試合だった。日差しがあったので、前半畳みかけて点を取りたいので最初は有利なエンドを取った。それが功を奏して1点をとれたのでは。もともと新チームスタート当初はボール持てない、攻撃がうまくいかないチームだったので、失点をしないことが大事、と掲げていた。プレミアリーグで力を入れてきた守備が生きた試合だった。
自分たちの代は100回大会。学校の歴史を塗り替えられたことに誇りと喜び。あとは全国優勝に向かって頑張るだけ。

大津高校 一村 聖連 選手
きつい試合だった。自分のゴールで飾ることができて非常にうれしい。シュートかパスで迷ったが、6番薬師田選手の「打て」が後ろから聞こえて、「打つしかない」と打った感じ。
前橋育英さんはマークがつきにくく、個のスキルも上だった。
目標は全国制覇。必ず全国制覇できるように、国立競技場での試合もまずは楽しみたい。
守備から入ってカウンターが自分たちの武器。次の試合でもカウンターを狙いつつ、しっかり守備から入りたい。

1回戦 VS中部大第一

大津高校 山城 朋大監督
思った以上にプレーが堅く、前半はボランチの二人の選手になかなかボールが入らなかった。後半は徐々に改善できボランチにボールを入れられるようになったのでゲームが落ち着いた。選手たちが点を取りたい気持ちがでてしまい、最後のところで雑になってしまった。もともと大津高校はダイレクトシュートで点をとることを目指しており、その精度に自信を持っている。ただ今日はドリブルで持ち込んでシュートを打つシーンが多くなってしまった。まだまだ自分たちが求めているプレーが出来ていない。出来るはずなので明日の試合に向け修正をしていきたい。次戦の東福岡は、プレミアでも対戦しており手の内を知っているチーム。東福岡は速い選手が多い印象。例年のような戦い方ではこないだろうと思っている。

大津高校 森田 大智主将
選手全員が初めての全国大会で、初戦ということもありすごくプレーが固かった。
早い時間に先制できたことがよかった。セットプレーはすごく大事だと話していたので、セットプレーで得点できたことは良かったと思う。
自分自身としては、ボールにかかわることを意識していた。
次戦は、自分が前にかかわることが大事になってくると思う。今日のように固くならずに、自分たちのプレーで東福岡戦を戦いたい。

大津高校 小林 俊瑛選手
みんな全員初めての選手権で固くなってしまい自分たちのプレーが出来なかった。ボールが回っていなかった。
後半は中盤でボールが回るようになってきたのでやりやすかった。
自分自身としては1点で終わったくやしさがある。決めきる力が足りなかった。
クロスの入り方はよくなってきていると思うが、ゴールに入れないと意味がない。次戦の東福岡から自分が点をとらないといけない。
3年生にとって最後の大会。プレミアに比べると緊張する大会ではあるが、平岡先生(総監督)を絶対優勝させたい。

激戦の熊本県大会を振り返る!

熊本県大会の詳細はこちら

大津高校サッカー部 基本情報一覧

■指導者
総監督:平岡 和徳
監督:山城 朋大
部長:伊藤 雅之
コーチ:橋本 拡生、木村 優成、平岡 拓己
トレーナー・GKコーチ:福邑 健仁
顧問:小角 卓己、木野 千裕

■部員数
186名

■練習場所
平日は大津町運動公園多目的人工芝2面を使用。
プレミアリーグや公式戦では大津町運動公園球技場が会場となります。

■練習時間
月~金曜日 100分
土日曜日 リーグ戦、練習試合等

■サッカー部卒業後の進路
進路についての詳しい情報は大津高校サッカー部HPの年度別進路情報を参照ください。

■U-18日本代表・代表候補輩出歴
2021年度(JFA)
U-18日本代表候補
MF 森田 大智選手
GK 佐藤 瑠星選手
2020年度(JFA
該当なし
2019年度(JFA
該当なし
2018年度(JFA
U-18日本代表
MF 水野 雄太選手

■輩出OB
著名OB情報は大津高校サッカー部HP著名OBを参照ください

<過去の戦績>
2021年度(令和3年度)
全国高校総体 サッカー競技 男子  ベスト8
熊本県高校総合体育大会サッカー競技(男子) 優勝
第100回 全国高校サッカー選手権熊本県大会 優勝
高円宮杯U-18プレミアリーグ2021 WEST 第4位

2020年度(令和2年度)
第99回 全国高校サッカー選手権熊本県大会 第3位

2019年度(平成31年度・令和元年度)
全国高等学校総合体育大会サッカー競技(男子) 2回戦出場
熊本県高校総体サッカー競技 男子 優勝
第98回全国高校サッカー選手権熊本県大会 準優勝
高円宮杯U-18プレミアリーグ2019 WEST 第4位

2018年度(平成30年度)
全国高等学校総合体育大会サッカー競技(男子) ベスト8
熊本県高校総体サッカー競技 男子 優勝
第97回全国高校サッカー選手権 ベスト16
第97回全国高校サッカー選手権熊本県大会  優勝
高円宮杯U-18プレミアリーグ2018プレーオフ 勝利(2019シーズンよりプレミアリーグ参入決定)

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寄稿者プロフィール

JUNIOR SOCCER NEWSテクニカルマイスターWriterCrane
滋賀県在住ライターのCraneと申します。
2022年8月にライター歴5年目に突入、サッカー娘の母歴は丸12年になりました。

どんな試合でも、その一戦を迎えるまでにどれほどの努力があったのか。そしてそこに、どれほどの方の支えがあったのか。

頑張っている選手達、それを支える保護者、指導者の皆様が持つ数多のドラマに想像を張り巡らせてはリスペクトが泉のように湧き上がる日々。
涙腺も年々緩くなり、留まることを知りません。

8チームから12チームくらいの規模の大会、16チーム以上の大きな大会ともに情報は常に募集しています。
大会結果画像、弾けるような笑顔のお写真、選手達のご活躍の様子をぜひお寄せ下さい。いつでもお待ちしています!

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